桃の記憶
c0138704_174195.jpg桃の季節になると思い出すことがあります。
私が小学校の1,2年生頃、母に連れられて、田舎の山のふもと近くの、ある家に伺った光景です。
古い日本家屋で、黒塗りの板張りで、それはピカピカと光っていて、きれいだった。
美しい女の人が出でこられて、私の前に桃をひとつお皿にのせて出してくださった。
大きくてよく冷やされていて、洗いたてだったか、水が滴っていた。
それをどういうふうに食べたか、どんなお話をしたかその後の記憶はまったくない。
ただ、黒く光ったきれいなお家と冷たく冷やされた大きな桃と、美しい女性。
母に尋ねると、そのころお世話になった家だそうだ。
今もまだそのまま家は残っているそうだが、その女性はもうずいぶん前に亡くなっている。
きっと蝉の合唱がすごかっただろうと思う。
夏は小さい頃の記憶がよみがえる。
桃やトマトやきゅうりなど、昔は夏にしかなかったせいか、
その匂いとともに心に強くとどまっている。
by nahonews | 2009-07-23 17:04 | 暮らし | Comments(0)
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