読書の連鎖
c0138704_15362056.jpg松井るり子さん著「絵本でほどいてゆく不思議」のなかに、
「イオマンテ  めぐるいのちの贈り物」という絵本が紹介されています。
図書館で借りて読んでみました。

~…こどもたちよ、よくおぼえておくんだ。
ひとつぶのあわもひえも、一切れの肉も魚も、みんないのち。
わたしたちは、いのちをたべている。
いのちと魂との、おおきなめぐりのなかにいる。
すべてはめぐるいのちのめぐみ…。

アイヌの生活ではイオマンテ(熊送り)、熊を神に送ります(つまり生き物を殺して食べる)。
食べると言うこと自体が生きることに直結しているなあ。

松井るり子さんは著書のなかで、「…生肉を切ったり、葉っぱの青虫と糞を取りのけたり、油汚れやゴミを始末したりすることこそ、生き物を殺して食べて生きる自分をごまかし切らない大事な瀬戸際です。…」といっておられます。

それからなにげにソファに置いてあった息子(高2)の教科書(現代文)を捲っていたら、興味深い文章を見つけました。

~…家庭と学校という場所は、いのちのやりとりというこの大事なものを深く体験するためにあるはずだった。
…幼稚園ではいっしょに歌い、いっしょにお遊戯するだけでなく、いっしょにおやつやお弁当も食べる。他人の身体に起こっていることを生き生きと感じる練習だ。そういう作業がなぜ学校では軽視されるのか、…歌やお遊戯、給食。みなでいっしょに身体を使い、動かすことで、他人の身体に起こっていること(つまり、直接に知覚できないこと)を生き生きと感じる練習を、わたしたちはくりかえしてきた。身体に想像力を備わせることで、他人を思いやる気持ちを、つまりは共存の条件となるものを、育んできたのである。…~

わ~っ、「イオマンテ」とおんなじことを言ってる!
「悲鳴をあげる身体」(鷲田清一)という本の抜粋でした。
哲学書に分類されるこの本は私には難しいところもあるけれど、もっともっと
生きるうえで大切なところがいくつかありました。

読書家でないわたしですが、
一冊の本から、次々に本が繋がっていく面白さに、今はまっています。
by nahonews | 2010-02-11 15:36 | 私の本だな | Comments(0)
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